健康保険・年金等の手続き
「高額医療費の請求」や「葬祭費の請求」などは、任意の手続きとなっています。手続きをしなければ何ももらうことはできません。役所等から通知が来ることもないので、忘れずに手続きをするようにしましょう。
高額医療費の請求
高額医療費の請求とは、1ヶ月間に自己負担した医療費(国民健康保険や社会保険による保険診療)が一定以上の金額(自己負担限度額)以上になった場合、請求をすることで自己負担限度額を超えた部分に該当する金額が返金される制度です。
自己負担限度額は、対象者の所得や年齢、状況(入院のみ・通院のみ・入院と通院)によって変わります。
参考HP:高額医療費(社会保険庁HPより)
手続先は被相続人が国民健康保険に加入していた場合は市区町村役場に、健康保険に加入していた場合は社会保険事務所になります。詳細についてはそれぞれ問い合わせてみてください。
これは1年間に10万円以上の医療費がかかったときに税金を還付してもらうための(準)確定申告の医療費控除とは別の手続きになるので、一緒にならないように気をつけてください。
葬祭費(埋葬料)の請求手続き
国民健康保険や社会保険の被保険者が死亡すると、葬祭や埋葬にかかる費用の一部について支給を受けることが出来ます。支給を受けるためには手続きを行う必要があり、何もしなければ支給されません。
請求先や必要な書類、支給される金額は、被相続人の加入していた保険によって異なります。
労災保険には「葬祭料(葬祭給付)」だけでなく、被相続人の収入によって生計を維持していた人に対して支払われる「遺族保障年金」や「遺族補償一時金」があります。
また、国民健康保険の被保険者に扶養されている家族が死亡した場合でも「葬祭費」が、社会健康保険の被保険者に扶養されている家族が死亡した場合は「家族埋葬料」が支給されます。忘れずに手続きをしてください。
年金の手続き
人が死亡すると、国民年金や厚生年金など公的年金の手続きも必要になります。被相続人だけでなく、相続人の状況によっても受給できる年金変わってきます。
これらの年金のうちどの年金が受給できるのか、受給額はいくらになるか等の詳細についてはそれぞれの窓口で確認してください。
参考HP:遺族年金
なお、遺族基礎年金、寡婦年金、遺族厚生年金は被相続人が死亡してから5年、死亡一時金は被相続人が死亡してから2年で受給する権利を失います。
また、被相続人が国民年金や厚生年金を受給していた場合は必ず受給停止の手続きをしてください。手続きをしなければいつまでも年金が振り込まれ、後になって返納しなければならなくなるので非常にややこしくなってしまいます。
遺言書の作成・相続手続きは当事務所へ
高額医療費の請求や社会保険、年金等は自動的に受け取れるわけではなく、受給者が手続きをしなければ受け取ることができません。当事務所では、必要に応じて専門家である社会保険労務士と協力してサポートします。